それは、夢ではなかったのだ。(映画「おくりびと」より)

2008年11月22日

かなり凹んでいるときの写真。心模様は写真にも育児にも影響すると思います。逆に綺麗なもの、愛しいものに影響されて浮上することもあり。・・・・やっぱり1人きりじゃ生きてけないね。


(夢はいつしか錆つき、楔のようになる。
 もう 自分にとって夢ではない・・・。
 自分のせいではなく、きっとそれは仕方のないことだったのだ・・・)
  (・・・・あ、これは私が考えたことですけど。映画とは関係ないです。笑)

いろんなことが ひと段落したので、
時間をとって(時間をもらって。笑)映画を観てきました。
映画「おくりびと」を観てきました。コチラ ↓下です。
「おくりびと」オリジナルサウンドトラック「おくりびと」
(2008/09/10)
久石譲


(まだDVDは発売されてないので、アマゾンから、CDのジャケットの写真をお借りしました)
美しい所作、やさしい時間。
私もこのように おくりたい し、おくられたい・・・。




モントリオール世界映画祭で、グランプリを受賞したという この作品、
とてもとても、 良かったです。
(涙と一緒に、心の澱を洗い流した気分でした・・)

たまー・・・に私の感性と合わずに
「お金と時間を返してほしい・・・」とか、
「・・・これだったらDVD発売されるまで待ってればよかったな・・・」
と思うような作品にあたってしまうこともあったので、
この映画を映画館で ゆっくり観ることが出来たことを とても嬉しく感じました。
(・・・以前映画館で観た作品を思い出せないほど 映画はご無沙汰だったので
 その点も評価に上乗せされているかもしれませんけどね・・・)






DVDが発売されてから観ようと思っている方も多い(?)と思うので
ネタバレ発言は避けますが、

・・・すると どうしても「ここでグッときた」とか、
「ここで、年甲斐もなく映画館で号泣した」
(せっかくオシャレしたのに、持ってたハンカチは娘用のガーゼハンカチだったと
 気づいてちょっと笑っちゃいましたけど・・・)

とか書けないんですが・・・





・・・・ほんのちょこっとだけ(苦笑)。

東京でオーケストラのチェロ奏者をしていた主人公・大悟が
楽団の解散で、演奏家を・・・続ける夢を諦めるところから物語は始まるのですが。

何千万という、以前は商売道具だった・・・まだローンを払い終わっていないチェロ、
「自分くらいの奏者は山ほどいる。今更、新しい楽団は見つからない・・・」
と言って 肩を落とす主人公。そして・・・
・・・・チェロを売りに出した後、大悟は安堵します。


そのときの言葉が、私の今日の記事の題名。
「夢ではなかったのだ。」

・・・なんだか、まだ作品の核をなす部分にきていないのに
胸に残った言葉でした。


今ではもう、(違う次元で)もう夢のような、遠い過去のことになりましたが
私にも夢中で夢を追いかけていたことがあります。(主人公とは 次元が違いますけどね・・・)
そして、限界を感じたことも、それを乗り越える喜びを感じたことも。
(もちろん、
 その一線で活躍し続けた人の方の気持ちは、
 私には本当にはわからないでしょうけれど・・・)


夢を諦めない。転んでも這い上がってまた走り続ける。
・・・とても大切なことだけれど、

立ち止まって、来た道を振りかえる。
ときには、気持ちを切り替えて軌道修正をするのも大切な勇気 だと

・・・そう感じるのは、私が年齢を重ねたからでしょうか・・・・。
(だって、娘が思春期になって夢を追う立場だったら,
こんなこと言わずに
 「少し休んで、もう少し頑張ってみたら?夢をあきらめていいの?」とか言いそうだし。笑
 この、オトナの 矛盾する心のうち・・・娘には気づかれず、 
 励まし続けるのが母の役目なんでしょうね・・・。
 うーん。忍耐と役者を磨かねば!!)
とにかく、この言葉は私にとても深く響きました。





映画を見終わったあとも余韻が冷めず、 普段は買わないパンフレットを購入。
主人公役を演じる本木雅弘さんの部分から、ちょっと引用。


チェロは女性のボディを模して作られた楽器であるらしい。
だからチェロを抱くことがご遺体を抱くということに物理的にリンクするんです。
またチェロの音色は、弦楽器の中で一番人間の肉声に近い音域だそうで、
人の心に共鳴しやすい。
個人的にチェロには悪戦苦闘しましたが、
大悟には運命的に与えられていたものなんだと思います。


この言葉があるように、大悟が随所で演奏するチェロの音色は
彼の心を代弁するかのように、景色と融合して私の心に沁み入りました。
・・・・・なーんつって、無理やり難しそうな言葉で飾ってみたのだけれど(笑)、
クラシック音楽なんて全然聞かない私ですが、
この映画の中で、チェロの音色はとても美しく、
そして私は 主人公の気持ちに感情移入できました。

彼の人生で
チェロを弾くことも、今も、それぞれがリンクしていて
どちらも大切なことで
・・・いらないものなんて なにひとつないのだ。という気分になりました。


DVDが発売されたら、是非また観てみたいと思う作品。
映画自体もとってもよかったし。
(本木さんも山崎努さんも、広末も とっても良かった♪
 ・・・でも一番よかったのは 山田辰夫さんかな・・・・)

あと、パンフレットを読んで知ったのですが、
山形県でロケをくんだとき、そのふさわしい場所をさがしたというスタッフ。
ポイントは「やがて滅びゆくもの」だったそうです。
・・・そういえば主人公の実家、勤めはじめた会社の外観、
「昔の庄屋さんの家」、
銭湯の風景、河川敷・・・・。
どれも観ていて自然だったけれど、実は私のそばにはないものばかり・・。

今度は映画の内容ばかりではなく、
映像の美しさや、
作り手が込めた思いを考えながら
作品を観てみたいな。などと思った作品でした。
また、DVDが発売されて再度観たら
記事を書きたいと思います。